環境省は3月24日、化石資源からバイオマス由来のプラスチックへ転換を図るため、地方公共団体で使われる指定ごみ袋へのバイオプラスチック導入ガイドラインを公表した。バイオプラスチック導入に当たっての素材選定、CO2削減効果、コストなどについて解説しており、環境省では同ガイドラインを活用し、指定ごみ袋へのバイオプラスチック導入、カーボンニュートラルに向けて対応することを求めた。
令和元年5月に閣議決定された「プラスチック資源循環戦略」では、プラスチックの徹底的な分別回収と循環利用、それが困難なものについては熱回収を行うことが位置づけられており、ここで焼却を前提とした可燃ごみの指定ごみ袋については、「バイオマスプラスチックを最大限使用し、かつ、確実に熱回収」することが重要とされている。
一方、環境省が令和2年度に行ったアンケートでは、回答のあった1698市区町村中82.6%が指定ごみ袋制を採用しているが、バイオプラスチックを導入または検討中の市区町村は10.4%にとどまっていた。導入を阻む課題として挙げられたのは、指定袋切替によるコスト負担、仕様の決定、調達事業者の確保、住民との合意形成などで、いわば切り替えに当たって明確な課題があるのに対し、導入効果が見えにくいことが原因だと考えられる。(続きは本紙で)