環境省がこのほど行った家庭用エアコンの排出状況調査で、事業者から排出される家庭用エアコンの71%が産業廃棄物処理業者によって処理されていることが分かった。本来は家電リサイクルルートで排出すべきものだが、制度の認知不足、リフォーム等とまとめて処理が委託されることによって適正処理が確保されていなかった。
今回の調査は、家電リサイクル法におけるエアコン回収率向上に向けて環境省が三菱総合研究所に委託して行ったもの。同法では、対象4品目についてそれぞれ回収率目標を設けているが、平成30年度実績では洗濯機81.7%、冷蔵庫81.1%、テレビ69.9%となっているのに対し、エアコンは35.4%と低迷している。理由としてはエアコンの排出時に解体業者や工務店が関わることや、資源としての価値、事業者所有の家庭用エアコンが一定数あり、家電リサイクルルートに回っていないことが考えられている。今回は特に、排出事業者向けの普及啓発を行うため、事業者所有の家庭用エアコンについて重点的な調査を行った。(続きは本紙で)