環境省と農林水産省は9月27日、対面・リモート併用方式で合同審議会を開催し、食品リサイクル法の基本方針改定に向けた検討を開始した。6月7日に閣議決定された規制改革実施計画を踏まえ、食品廃棄物のエネルギー利用推進、収集運搬の許可を不要とする特例制度の拡大等について議論を行う方針で、今会合では事務局から示された論点について意見交換を行った。
事務局が示した論点は多岐にわたるが、主に①再生利用の優先順位②焼却・埋立の削減目標明示③食品関連事業者以外における再生利用の努力規定④収集運搬業許可不要の特例制度拡大⑤登録再生利用事業者制度の登録要件緩和――の5項目が中心となる。
このうち再生利用の優先順位は、規制改革実施計画で食品廃棄物のエネルギー利用の推進が求められたことを受けたもので、現行制度では飼料化、肥料化、菌床への活用、その他(メタン化等)という優先順位が設けられている。今回、事務局からは「発生抑制や肥料化・飼料化よりも安易にエネルギー利用を優先しないように」と留意事項を示しつつ、その他の手法の部分で「メタン化によるメタン回収・エネルギー利用」を先頭事例として位置づける旨の提案があった。(続きは本紙で)