環境省はこのほど、容器包装リサイクル法に基づく令和2年度分別収集実績等を公表した。分別収集量の合計は285万941t(対前年度比6%増)で、分別基準適合物または引渡量は271万2181t(同6%増)と前年度に比べ増加した。これに伴い品目ごとの分別収集量も一部を除いて増加し、特に段ボール製容器は64万6435t(同14%増)と、近年の横ばい、あるいは減少傾向から一転して大幅増となった。新型コロナウイルス感染症の影響を受けたものと考えられる。
容器包装リサイクル法は、消費者が分別して排出し、市町村が分別収集、業者が再商品化するという役割分担を定め、三者が一体となって廃棄物削減に取り組むよう義務づけている。現在はガラス製容器やペットボトルなど10品目が分別収集の対象とされている。
しかし分別収集を行う市町村数は、財政難等の理由により伸びるどころか減少している品目も多く、令和2年度実績はガラス製容器(無色)で1632市町村(同5減)、紙製容器包装で605市町村(同7減)、ペットボトルで1715市町村(同2増)、プラスチック製容器包装で1318市町村(同17減)、スチール製容器で1682市町村(同6減)、アルミ製容器で1686市町村(同4減)、段ボール製容器で1599市町村(同11増)、飲料用紙製容器で1252市町村(同・変動なし)だった。中でもプラスチック製容器包装の分別収集実施市町村の減少が大きく、今後プラスチック廃棄物の削減を図る上での課題となっている。(続きは本紙で)