クラウド実践全国大会、一廃分野で太陽都市クリーナーが受賞

 全国中小企業クラウド実践大賞全国大会が12月10日にWEB上で開催され、一般廃棄物処理分野では(株)太陽都市クリーナー(森山直洋社長、本社=広島県府中市)がクラウド活用・地域ICT投資促進協議会理事長賞を受賞した。同コンテストは「クラウドサービス」の活用により、生産性向上、経営効率化など具体的な効果を生み出している企業の事例を共有することで、クラウドサービスのさらなる普及を推進するためのもので、同社は一般廃棄物処理という社会公共性の高い事業を維持するためにクラウド化に取り組んだことが評価された。
 全国大会で発表されたクラウド利活用事例は同社を含め12社で、いずれも10月に開催された全国5ブロックにおける地方大会で、特に優秀な事例として選定されたもの。計39社の事例から選ばれており、太陽都市クリーナーは近畿・中国・四国大会においても「中国総合通信局長賞」を受賞していた。
 太陽都市クリーナーは昭和39年から一般廃棄物処理に携わっており、市内のごみステーションや企業、飲食店等の廃棄物収集運搬、浄化槽維持管理、し尿汲み取りを主な業務としている。もともと業務の効率化、顧客サービスの向上へ、無料SNSの利用なども含めて社内の情報伝達手段の改善を進めていたが、2018年7月の西日本豪雨をきっかけにクラウドサービスへ本格的に取り組むようになった。会社に被害は出なかったものの、市内では多くの家屋が浸水し、災害廃棄物が発生。また土砂崩れ等により道路の通行止めなども多く発生した。この時に、万が一会社が浸水し、サーバーが水没するなど被害を受けたら、人が生活する上で必ず発生する廃棄物の収集運搬業務に支障を来すと考え、事業継続計画のためにクラウド化に着手したという。(続きは本紙で)