財務省財政制度等審議会・財政制度分科会は12月3日、鈴木俊一財務大臣宛に令和4年度予算編成等に関する建議を取りまとめた。地方財政分野では「インフラ老朽化への対応」を盛り込み、ここで下水道から浄化槽への切り替えも視野に入れた対応策を初めて示した。
同建議は、借金依存体質からの脱却など令和時代の財政制度の在り方と、社会保障、地方財政、文教・科学技術、社会資本整備の各分野において取り組むべき事項をまとめたもの。施設規模が大きく、地方財政への影響が大きい下水道事業は、これまでも経営健全化、あるいは事業の持続性確保に向けた取り組みが必要との考え方が示されてきたが、今回のように汚水処理手法の切り替えまで踏み込んだことはなかった。
具体的には、高度経済成長期に整備されたインフラの維持・更新費の増大、人口減少の進行により、今後は整備・維持・更新が必要なインフラ規模の合理化を図ることが重要とし、「例えば、水道施設や小学校等、行政サービスの広域化による施設の統合や、下水処理施設の浄化槽への転換等、個々の施設規模の適正化が対応策として考えられる」とした。(続きは本紙で)