国土交通省と農林水産省は11月28日、国交省内で下水汚泥資源の肥料利用の拡大に向けた第2回官民検討会を開催した。初会合で示された論点整理を行ったほか、肥料利用拡大に係るヒアリングを実施し、数値目標の明確化、下水道施設の改築時や広域化等での導入促進、汚泥処理を担う産業廃棄物処理業者への支援などについて提言、提案が行われた。
開催に当たって事務局からは、初会合における論点整理と、国交省および農水省における下水汚泥資源の肥料利用に係る主要施策について説明があった。
このうち初会合における論点では、主に重金属混入といった汚泥肥料の安全性等の懸念、価格設定、取り扱いの難しさなどが挙げられており、肥料としての品質確保とともに、農業者の理解促進が普及のためのハードルとされた。特に現行の法制度では、下水汚泥肥料(回収リン除く)が化成肥料の原料としては利用できず成分が安定しないことに加え、汚泥を肥料とすることについても原料の水分含有率の高さ、製造工場において臭気対策が必要になる等の指摘があった。これらは下水汚泥の肥料利用推進に当たって避けることのできない課題となりそうだ。(続きは本紙で)