自民党静岡市議会議員団はこのほど、静岡市における「ごみ屋敷条例」制定に向けた素案をまとめた。同議員団によると、全国でごみ屋敷条例を制定しているのは25自治体あり、今回の素案は京都市の「不良な生活環境を解消するための支援及び措置に関する条例」をベースにしたという。ごみ屋敷だけでなく、動物の多頭飼育、雑草の繁茂、危険な老朽建築物なども対象に、原因者への経済支援も含めたケア、緊急時に必要最小限の対応を取るための緊急措置条項、集積所からのごみ持ち去り禁止や鳥獣への餌付け禁止の明示等を盛り込む方針。
名称は「良好な生活環境を守る条例」とする予定で、今後1年ほどかけて作り込みを行う。
敷地内にごみなどが積まれることにより、悪臭や害虫の発生、崩落や火災等の危険が生じるいわゆる「ごみ屋敷」は近年全国で問題になりつつあり、環境省が平成30年3月にまとめた「平成29年度『ごみ屋敷』に関する調査報告書」によると、全国594市区町村が「ごみ屋敷事案を認知している」と回答している。一方で、ごみ屋敷に対応した条例を持つ市区町村は少なく、同調査のアンケートでは82市区町村(ごみ屋敷に特化しない条例を含む)が「ある」と回答したのみにとどまった。(続きは本紙で)