環境省は1月22日、中央環境審議会水環境部会の第25回瀬戸内海環境保全小委員会を開催し、「瀬戸内海における特定の海域の環境保全に係る制度の見直しの方向性」を取りまとめた。瀬戸内海における生物多様性や生産性を確保する観点から、栄養塩の削減(水質改善)を主眼としていた瀬戸法を改め、関係府県が管理計画を策定し、必要に応じて栄養塩類の増加も可能とする措置の導入が適当とした。
瀬戸内海等では以前から、汚水の高度処理による貧栄養化が原因とも見られる養殖海苔の色落ちなどが問題視されていた。近年は下水道処理場の処理レベルを季節ごとに引き下げるなどの取り組みが一部行われているが、現行法では栄養塩類が供給される事態を想定しておらず、一定のルールづくりが求められていた。(続きは本紙で)