(一社)千葉県環境保全センター(石井栄理事長)による出前講座が、6月5日に君津市立小櫃小学校、同12日に四街道市立八木原小学校で開催された。子どもたちに“水”について関心を持ってもらうことを目的に、スライドや動画、浄化槽のミニチュアモデルを用い、千葉県の水環境、浄化槽など汚水処理施設の役割について知ってもらった。
出前講座は、同センターの若手経営者等60名で構成する青年部(鳥井直哉部会長)が中心に企画したもので、使用した教材は(公社)富山県浄化槽協会の協力を得てオリジナル版として作成。内容は子どもたちに分かりやすくするだけでなく、飽きさせないようにクイズを盛り込むなどの工夫を凝らした。
同部会ではもともと、環境保全への貢献を目的に環境イベントへの出展、水辺の清掃活動を実施してきており、平成25年度からは小学生を対象に、ポリテクカレッジ千葉(千葉市)で浄化槽の役割、水環境保全の重要性を広める「子ども環境教室」を開催していた。それを発展させたのが今回の取り組みで、まずは鳥井部会長の母校でもある小櫃小学校の4年生32名、次いで八木原小学校の4年生2クラス66名を対象に講座を開催した。
このうち小櫃小学校での授業は、家庭から排出された生活排水の行方、川や海に住む生き物当てクイズから始まった。未処理排水が生態系に及ぼす影響について理解を深めたところで、引き続きスライド、動画を用いて世界におけるトイレの歴史、下水道や浄化槽等の汚水処理施設の役割、微生物を活用した浄化槽の仕組みを子どもたちに教えた。 またその際に行ったクイズでは、「生活排水で最も汚濁負荷が高いのは台所由来」「油500mLを流した場合、魚が住める水にするために必要な希釈水量は風呂330杯分」「地球は“水”の惑星と言うが、そのまま飲用できる水は風呂1杯分に対してスプーン1杯」などということを説明。子どもたちから驚きの声があった。