環境省は12月14日、WEB会議システムにより令和4年度災害廃棄物対策推進検討会を開催した。近年の自然災害における災害廃棄物対策や環境省の取り組み、過年度の検討成果などを取りまとめたほか、令和4年度は発生が懸念される南海トラフ地震について処理シナリオの総括を行うとともに、空き家を事前解体することによる災害廃棄物発生量の削減可能性について検討することとした。また日本海溝・千島海溝沿いの巨大地震についても災害廃棄物の発生量推計を行う。
南海トラフ地震については同検討会において平成29年度から被害や災害廃棄物発生量の想定、広域的な処理について検討が行われており、万が一発災した場合には東日本大震災を超える3.2億t(東日本大震災比16倍)の災害廃棄物と、0.3億tの津波堆積物が生じると想定されている。
これまで災害廃棄物対策推進検討会の下に設けた技術・システム検討ワーキンググループ(WG)において、発生量の推計、トラックや船舶による広域処理などが検討されてきたが、令和4年度はこれまでの総括として、産業廃棄物処理施設における処理可能量の精査、鉄道の活用を含めた広域輸送と検討の範囲を広げ、現時点においての「処理想定フロー」を取りまとめる。(続きは本紙で)