財務省財政制度等審議会はこのほど、令和4年度以降の財政運営のあり方を示す建議を取りまとめた。今年度は米国の利上げ、新型コロナウイルス感染症、ロシアによるウクライナ侵略など不確実性を増す国際情勢を受け、タイトルを「歴史の転換点における財政運営」とし、社会資本整備については災害リスクの低い土地への居住等の集中化、経済成長等につながるストック効果の最大化、将来の維持管理コストも考慮に入れたアセットマネジメントという視点を打ち出した。
これらの視点で共通するのは“持続性の確保”で、居住等の集中化では、地方公共団体が事前復興計画を策定することで災害リスクの低い土地に居住地や事業立地が集中するよう誘導し、災害被害の低減と行政効率の向上につなげる。そのためには極力被災前の計画策定、遅くとも被災のタイミングで策定することが必要で、地方公共団体に計画策定の動機付けとなる方策を検討するとともに、中長期的な国土計画にも位置づけるべきとした。検討が具体化すると廃棄物、汚水処理分野のみならず、社会インフラ全てが影響を受けることになる。(続きは本紙で)