環境省、令和5年度浄化槽予算に94億円要求

 環境省は令和5年度予算概算要求で、循環型社会形成推進交付金(浄化槽分)に対前年度比9.1%増の94億円を計上した。事業メニューについては公共浄化槽事業に大幅なてこ入れを行い、BOO、BOT方式によるPFI事業を可能にするとともに、少人数高齢世帯等の維持管理費について負担軽減策を講じる方針とした。
 PFI事業の実施方式は複数あるが、浄化槽整備事業の場合は事業者が浄化槽を設置し、所有権を市町村に移転、そのあと事業者が運営を行うBTO(Build Transfer Operate)方式で行われていた。今回追加を検討する方式は、事業者が浄化槽を設置した後、所有権を移転せずに運営を行うBOO(Build Own Operate)と、事業者が浄化槽を設置、運営し、契約期間終了後に所有権を移転するBOT(Build Operate Transfer)になる。
 汚水処理分野におけるPFI事業はBTO方式が一般的で、民間が整備し、運営するBOO、BOT方式はほとんど例がない。しかし汚水処理手法の切り替えなどBOO、BOTが有利に働くこともあると考えられ、事業推進に拍車がかかる可能性がある。
 また少人数高齢世帯等の維持管理負担軽減は、使用料に対して維持管理費の負担が大きい世帯に対して何らかの支援を行う。予算成立後に少人数高齢世帯の定義、負担軽減策の内容など詳細を詰める。(続きは本紙で)