環境省は6月4日、令和4年度版環境白書・循環型社会白書・生物多様性白書を公表した。今年度のテーマは「グリーン社会の実現に向けて変える私たちの地域とライフスタイル~私たちの変革から起こす脱炭素ドミノ~」で、国が掲げる2030年の温室効果ガス46%削減目標の達成が強く意識されたものとなっている。特にテーマの中に盛り込まれた脱炭素ドミノは、今年4月の第1回認定で79件の地域計画が認定されたが、脱炭素先行地域の横展開にて引き起こすこととされており、メインテーマにおいても改めて再生可能エネルギーの最大活用やプラスチック資源循環など、廃棄物・資源循環分野の取り組みの重要性が強調された格好となった。
白書では気候変動や資源の大量消費、生物多様性の損失に対して動き出した国際動向と、日本もこの流れに沿って行動していく方針を打ち出している。すでに地球温暖化は、保険損害額の増大、インフラの破壊、一次産業への影響などによって、経済・金融に深刻な影響を与えかねない重要問題として受け止められており、脱炭素を主軸に、資源循環、分散・自然共生という観点からグリーン社会の実現を目指すこととしている。(続きは本紙で)