国土交通省は6月21日、新下水道ビジョン加速戦略の見直し案を公表した。今後5年間で実施すべき施策を取りまとめたもので、下水中の新型コロナウイルス濃度調査の活用、下水道のポテンシャルの見える化による脱炭素推進、農林水産省等との連携による肥料利用促進のための環境整備、アセットマネジメントのガイドライン策定、共通プラットフォーム等を活用した台帳電子化、海外展開(AWaP等)の推進など新たな取り組みを多数盛り込んだ。
このうち下水中の新型コロナウイルス濃度調査は、下水処理場で新型コロナウイルスの採水、分析手法を確立し、感染症の流行や兆候を捉えるためのもの。昨年6月に同感染症の基本的対処方針にて、下水サーベランスの活用に向けた検証を加速化するなどの追記が行われ、今年7月からは内閣官房が主体となった実証事業が始まる予定となっている。ガイドラインの策定(見直し)や、実証事業を通じ、将来新たな感染症が発生した場合を見据え、下水道部局としての体制を整理するとともに、技術開発の検討を行うのが目的。(続きは本紙で)