令和4年度補正予算より、公共浄化槽事業をPFIにて実施する場合にBOO(Build Operate and Own)、あるいはBOT(Build Operate Transfer)方式の選択が可能となった。汚水処理事業をPFI事業で実施する場合、通常は民設公営に当たるBTO(Build Transfer and Operate)方式のみで、民設民営に当たるBOOやBOT方式が採用されることはほとんどない。しかし浄化槽の分散処理という特徴からBOO、BOT方式が有利となる場合もあり得るようだ。環境省浄化槽推進室では、想定するBOO方式の事業スキームを例示している。
PFIとは民間事業者を活用して公共事業を実施する手法のことで、具体的な事業方式はBTO、BOO、BOT、RO方式の4方式がある。最も多いのはBTOで、公共浄化槽事業で言えば、民間事業者が浄化槽を整備(Build)し、その後、所有権を自治体に移転(Transfer)したあと、当該事業者が維持管理を行う(Operate)方式となる。
それに対し、今回追加されるBOO、BOTは、BOOが「民間事業者が浄化槽を整備(Build)・維持管理(Operate)し、事業終了後も所有(Own)し続ける」もので、BOTが「民間事業者が浄化槽を整備(Build)・維持管理(Operate)し、事業終了後に所有権を自治体に移転(Transfer)する」ものとなる。(続きは本紙で)