国土交通省は3月10日、東京・水道町の(公財)日本下水道新技術機構で合流式下水道緊急改善事業の総合的評価と今後のあり方検討委員会を開催した。会合では合流式下水道緊急改善事業の施策効果について一定の評価をしつつも、依然として解消されていない流域の課題を踏まえ、同事業が期限を迎える令和6年度以降は水域に応じた目標設定を行い、その達成に向け支援を行う方針を打ち出した。下水道管理者(自治体)が流域に存在する協議会などと連携しつつ、独自に臭気やスカム厚など評価指標の多様化を図る。5月に開く次の会合で取りまとめを行う。
合流式下水道は雨水管と汚水管が分けられておらず、雨天時に雨水が処理場に流入し、容量超過によって多量の未処理汚水を排出してしまう問題がある。そのため国交省は平成14年度に合流式下水道緊急改善事業を創設し、浸透施設の設置や分流化による雨水分離、容量増強、貯留施設の設置など、市町村による合流式下水道の汚濁負荷削減等の取り組みを支援してきた。(続きは本紙で)