大阪府はこのほど、府流域下水道事業経営戦略の中間見直しに着手した。9月6日に開催した初会合ではこれまでの決算状況が示され、収入不足から令和2年度は18億6900万円の純損失が発生し、この解消に向けて100%府負担としていた減価償却費等の負担割合を改めることや、市町村の下水道経営が安定するまで実施していた汚水処理費の一部公費負担措置を受益者負担に切り替えるなどの対応を行っていることが示された。
報告によると、府流域下水道事業は維持管理費、減価償却費等に見合った市町村負担金等が不足していることから、純損失が平成30年度は60億9500万円(特別損失32億3000万円含む)、令和元年度は13億9300万円、令和2年度は18億6900万円発生。計画よりは発生が抑制(3カ年合計3億7600万円)されているものの、事業経営の健全性が損なわれている状況にある。また老朽化の状況を表す有形固定資産減価償却率も59.8%(令和2年度、類似団体平均39.3%)と高い。(続きは本紙で)