内閣府はこのほど、「規制改革・行政改革ホットライン(縦割り110番)」で受け付けた提案と所管省庁からの回答結果を公表した。規制改革分野で環境省所管の提案は7件あり、内容は一般廃棄物処理業における施設設置や許可要件の緩和、食品リサイクル事業やペットボトルの収集運搬に関する規制緩和だった。提案主体は(一社)日本経済団体連合会、(一社)日本フランチャイズチェーン協会(JFA)で、環境省はいずれも「対応不可」「現行制度で対応可能」と回答した。
提案のうち、一般廃棄物処理施設の設置許可を不要とするものについては、経団連より「産業廃棄物の一部の処理施設は設置許可を不要としている一方、1日当たりの処理能力が5t以上の一般廃棄物は一律に施設の設置許可を必要としている」「産業廃棄物に比較して、一般廃棄物は量的または質的に環境汚染源として問題とされていない」「生活環境保全上の支障を及ぼす恐れのある施設かどうかによって規制の有無を分けているのであれば、合理性に欠ける」などとして、有機廃棄物からのエネルギー生成、環境負荷の低減に向けて緩和の要望があった。
これについて環境省は、一般廃棄物と産業廃棄物の処理責任の所在、廃棄物の範囲等から、「産業廃棄物の処理施設について、許可の対象となっていないことを理由に一般廃棄物処理施設の許可対象外とすることは適当でない。要望は既存制度の許可手続きによって実現できる」と対応を否定した。(続きは本紙で)