京都府はこのほど、汚水処理に係る都道府県構想案「京都府水環境構想2022」を公表した。京都府の汚水処理人口普及率はすでに98.4%(令和2年度末)に達しており、新たな構想では「持続可能な汚水処理に向けて(仮称)」との副題を付け、人口減少や老朽施設の改築更新、災害対応力の強化に焦点を当てたものとなっている。また普及率のさらなる向上へ、一部共同浄化槽の導入などを検討する方針とした。
取り組みの柱は4本で、広域化・共同化の取り組みは、処理施設の統合等により改築費や維持管理費の削減、事業運営の効率化のため推進する。令和9年度末までに8施設を統合し、その後も同14年度末までに9施設、同24年度末までに24施設を予定する。
処理施設の脱炭素化は、脱炭素および循環型社会の構築のため推進する方針で、令和2年度末時点で53%にとどまっている下水汚泥有効利用率を同13年度末までに70.4%に引き上げる。具体的には固形燃料化、緑地還元、硝化ガス利用を想定し、公共下水道事業にて利用を進める。また併せて省エネ機器の導入、汚水処理に伴い発生する一酸化二窒素対策として流動燃焼炉における燃焼高度化を図る。(続きは本紙で)