環境省は11月4日、アジアにおける分散型汚水処理に関する第10回ワークショップをオンラインで開催した。同会議はアジアにおける水環境改善と、浄化槽の普及促進を目的に環境省が毎年開催するもの。今年度のテーマは「浄化槽による生活排水処理と社会的便益」で、生活排水処理の意義と浄化槽の導入事例、水質改善効果、法制度等について取り上げた。視聴登録は28カ国から175件集まり、講演のほか活発な質疑が交わされた。
冒頭で環境省浄化槽推進室の沼田正樹室長は、主催者を代表し「本ワークショップは分散型汚水処理の普及に向け各国間の情報共有、ネットワークの強化を図るため2013年度から開催している。2020年度からは新型コロナウイルス感染症の世界的流行によってオンラインに切り替え、皆様と直接交流する機会を作れないことは残念ではあるが、リモート開催することによって非常に多くの方々に参加いただけるようになった。これは前向きな変化として捉えている」「さてアジア諸国で使用されているセプティックタンクは発生汚泥の処理に注目が集まっているが、水環境にとっては生活雑排水が垂れ流しとなっていることの影響が大きい。このことを再認識するため、本日は生活雑排水処理に関する知見、対処方法の共有を図りたい」と開催目的と、ワークショップのプログラムを紹介した。(続きは本紙で)