総務省が9月30日に公表した「令和2年度地方公営企業決算の概要」によると、下水道事業の料金収入が1兆5115億円(対前年度比252億円減)と3年連続で減少したことが分かった。減少幅も徐々に拡大しており、下水道処理人口が増加しているにも関わらず料金収入が減少するという相反する状況が続いている。
料金収入は公営企業の主な収入源で、一般企業で言う売上高に当たる。これまでは下水道処理人口の増加とともに年々増加しており、平成26年度1兆5174億円、同27年度1兆5319億円、同28年度1兆5434億円、同29年度1兆5567億円と推移してきた。しかしこれが平成30年度決算で1兆5537億円(対前年度比30億円減)と初めて反転。続く令和元年度も1兆5367億円(同170億円減)で、令和2年度は1兆5115億円(同252億円減)となった。
減少の主な要因は、人口減少に伴う有収水量の低下や、下水道整備が人口集中地域から人口散在地域に移行したことによる整備効率の悪化、接続率の低迷などで、これに令和元年・2年度は新型コロナウィルス感染症による企業活動の縮小、減免措置等の実施の影響が重なった。(続きは本紙で)