総務省、令和4年度予算編成へ各府省に申し入れ

 総務省は7月7日、令和4年度予算概算要求で留意または改善すべき事項について、各府省へ総務大臣名で申し入れを行った。共通12項目では防災・減災対策、新型コロナウィルス感染症対策、公共施設等の適正管理を盛り込み、個別19項目のうち環境省関連では地域脱炭素を実現するための取り組み、下水道事業の持続的経営の確保などを求めた。

 地域脱炭素の実現は、政府の2050年カーボンニュートラル目標や、それに向けた国・地方脱炭素実現会議の「地域脱炭素ロードマップ(令和3年6月9日)」を踏まえたもので、「地域脱炭素を実現するに当たって、地方の意見を十分に踏まえ総合的な交付金創設等の必要な措置を講ずること」としている。
 この中で触れられた地域脱炭素ロードマップは、再生可能エネルギー等の活用を主軸に据え、今後5年間の政策総動員と2030年度までに100カ所の“脱炭素先行地域”をつくり、これによって脱炭素ドミノ(横展開)を起こすことを狙いとしている。太陽光発電だけでなく、汚泥(下水、し尿、浄化槽、農集排等)や生ごみ等の廃棄物によるバイオマス発電を推進することも視野に入っており、経済産業省が各府省の取り組みを積み上げたところ、2030年度のバイオマス発電量は施策強化による追加導入含めて8.0GW(2019年度4.5GW)に達する見込みとなった。(続きは本紙で)