国土交通省、農林水産省は12月23日、下水汚泥資源の肥料利用の拡大に向けた第3回官民検討会を農水省内で開催した。これまで実施した意見交換等を基に論点整理を行い、国交省、農水省、下水道事業者、肥料製造事業者、JA・農業者が連携し、事業者マッチングや消費者理解などを通じて大幅な利用拡大に取り組むことが基本的な方向性として盛り込まれた。具体的数値目標はまだ示されていないものの、政府が12月27日に取りまとめた「食料安全保障強化政策大綱」では、2030年までに堆肥・下水汚泥資源の使用量を倍増(リン使用量の40%国産化、2021年度25%)することが掲げられており、これに準じた数値目標になることが予想される。
事務局から示された論点は、主に施設整備、消費者理解、品質確保・コストの3点に大別される。
総論としては数値目標や財政支援を伴って肥料化の取り組みを推進することとしており、下水道事業における汚泥利用方針の明確化、公的規格の設定、肥料化に係る施設整備への支援などを盛り込んでいる。(続きは本紙で)