揚げカスを資源化する国内初のリサイクルプラント「エコリオステーション熊谷(=(株)熊谷清掃社、西野則幸社長)」が11月1日、埼玉県熊谷市で竣工した。食品事業者から排出される揚げカスを事業所内にて減容化し、その絞りかすを収集、プラントにて肥料化・飼料化・燃料化するという食品リサイクル・ループを構築する。減容化や資源化は(株)エコリオ(=東京・千代田区、浦野由紀夫社長)のシステムを用いており、エコリオでは日本全国において同様のプラント構築を提案中だ。
エコリオのシステムは主に1次加工機「エコリオ」と、リサイクルプラント「エコリオステーション」の2つからなる。
1次加工機は揚げカスを油と絞りかすに圧縮分離する装置で、食品事業者の事業所内に設置する。単独でも十分なメリットを発揮する装置で、まず揚げカスから油が分離することで廃棄物の減容化につながる。搾油率は約45%としており、油の酸化が進む前に揚げカスから分離されることで再利用が可能になる。天ぷら屋など油の使用量が多い店舗であれば、毎日一斗缶1本分(18L)の注し油削減につながるという。また揚げカスはそのまま放置すると自然発火の恐れもあるが、直ちに分離することで火災防止にも寄与する。(続きは本紙で)