長環協が浄化槽維持管理の脱炭素化へ講演会

 長野県環境整備事業協同組合(河野正美理事長)は10月15日、長野市のホテルメトロポリタン長野で「山崎宏史氏講演会」を開催した。演題は「2050年カーボンニュートラルに向けた浄化槽分野における温暖化対策」で、近年の脱炭素をめぐる国の方針と経済界の取り組み、それによって生じる浄化槽分野への影響と考えられる対応策について、主に保守点検・清掃の観点から講演を行った。WEB会議システムによる対面・リモート併用方式で、県・組合内外から100名の参加があった。
 冒頭で河野理事長は、「日本の国策である2050年カーボンニュートラルだが、実は脱炭素という意味では浄化槽は下水道に比べて対策が取りにくく、不利であるというようなことが言われている。これは今後我々が乗り越えるべき課題であり、本日は浄化槽分野における温室効果ガス研究の第一人者、山崎先生からご講演をいただく。また本日は会場に、NPO法人浄化槽ナビゲータ認証機構の岩渕和則理事長がお越しいただいている。岩渕理事長は北海道大学大学院農学研究院の教授で、本年の第80回農業食料工学会年次大会で学術賞を受賞された。資源循環と低環境負荷を基軸とした廃棄物系バイオマスの炭化による再資源化という業績で、浄化槽分野における温室効果ガス、汚泥等の再資源化という両巨頭がそろった非常にアカデミックな研修会となった。本日の講演が皆様の業務に有用なものとなれば幸い」と講演会の主旨を説明した。(続きは本紙で)