NPO法人日本トイレ研究所はこのほど、全国の自治体を対象に令和2年11月2日~12月31日まで実施した「災害廃棄物対応に関するアンケート調査」の結果を公表した。自治体における災害廃棄物処理計画の策定状況、し尿処理を含む災害廃棄物処理における計画実効性、災害時のトイレ対策等について調査を行ったところ、仮設トイレについては管理者不在が42.4%となるなど、備蓄のほか、管理面での課題が明らかになった(有効回答数797/1741、回答率45.8%)。
同調査は、大正大学地域創生学部地域創生学科の岡山朋子教授が、日本トイレ研究所の協力を得て実施したもの。
設問のうち、仮設トイレの依頼先は「都道府県」「建機レンタル・リース団体または業者」が多く、過去の災害で充足までに要する日数に「4日以上」を要した自治体は48.1%と約半数を占めた。トイレは発災直後から必要になる重要な災害物資で、携帯トイレやマンホールトイレなど複数の手法で備える必要があるものの、主力となる仮設トイレはおおむね3日以内に設置することが望ましいと考えられている。ただし被災経験のない自治体にも充足に要する想定日数を尋ねたところ、「3日以内」が46.1%、「4日以上」が53.9%で、認識に大きな差異はないことも分かった。(続きは本紙で)