大規模災害発生時に生じる“トイレ問題”への対応のため、高知市で浄化槽施工・維持管理に携わる(有)四国浄管は災害備蓄槽とトイレ設備としての機能を兼ね備える「2Ways大地くん」のサービス展開を始めた。避難所等を中心に施工実績は22カ所・30基に達し、同社の戸田社長はさらなる全国展開に意欲を見せている。
災害トイレは仮設トイレ、マンホールトイレ、携帯トイレなどさまざまなタイプが発売されているが、重要なのは量の確保とともに、配備スピードと言われている。例えば災害により断水、または排水に支障が生じると、通常のトイレは汚物を排除することができず直ちに使用不能になる。しかし他にトイレの選択肢がなければ被災者はそのトイレを使用せざるを得ず、そのうち汚物があふれ出すことになる。
こうした汚れたトイレの使用を避けたいがために飲食を控え、脱水症状やエコノミー症候群等の健康被害が生じる、あるいは衛生状況の悪化したトイレと避難所を行き来することで感染症などのリスクが増大するというのが、過去の阪神淡路大震災、東日本大震災、熊本地震等で毎回発生してきた問題だ。これがトイレ問題と言われている。
理想は避難所において十分な災害トイレを確保することで、このニーズに応えたのが「2Ways大地くん」となる。(続きは本紙で)