総務省はこのほど、浄化槽や下水道などにより生活排水を適正に処理している人口は令和2年度末時点で1億1165万人で、汚水衛生処理率は前年度比0.6ポイント増の88.2%に達したと発表した。伸び率は鈍化傾向にあり、引き続きくみ取り便槽や単独処理浄化槽の合併転換が求められる状況だが、残る生活排水未処理人口は1500万人まで減少した。
汚水衛生処理率は、「現在水洗便所設置済人口」を「住民基本台帳人口」で割ることで算出される。水洗便所設置済人口とは、水洗便所を利用しているだけでなく、生活排水を適切に処理している人口を指しており、下水道整備済み区域であっても接続していない世帯、単独処理浄化槽を設置している世帯は除外される。
汚水衛生処理率88.2%の内訳を見ると、公共下水道が76.1%(元年度末・75.5%)、農業集落排水が2.1%(同2.2%)、浄化槽が9.7%(同9.7%)、コミュニティ・プラントが0.1%(同0.2%)などとなっている。浄化槽処理人口は1232万4850人(同1233万5394人)で、うち特定地域生活排水処理施設(公共浄化槽事業)によるものが50万9861人(同49万9872人)、個別排水処理施設(単独事業)が9万6348人(同6万8828人)だった。(続きは本紙で)