環境省は4月25日、全国の地方公共団体から募集した第1回脱炭素先行地域として26件を選定した。選定は今後も年2回程度のペースで続けられる予定だが、国としては脱炭素先行地域の増加と事例の横展開を図り、2050年カーボンニュートラルの実現につなげていく考え。
脱炭素先行地域とは、2030年度までに民生部門(家庭部門および業務その他部門)の電力消費に伴うCO2排出量を実質ゼロにし、運輸部門や熱利用も含めて、そのほかの温室効果ガス排出量についても国全体の2030年度目標と整合させる野心的な地域のこと。昨年6月に政府の「国・地方脱炭素実現会議」が決定した「地域脱炭素ロードマップ」において、2025年度までに100カ所の脱炭素先行地域を創出させることが目標として掲げられている。
今回の第1回公募は今年1月25日から2月21日まで行われ、全国から79件の案件が寄せられた。ただし2030年度までに民生部門のCO2排出を実質ゼロとすることが目的とされているため、ごく一部の民生電力のみを対象とした案件や、限られた需要家しか対象としていない案件は対象外となり、結果として18道府県、26件まで案件が絞られることとなった。(続きは本紙で)